かつては、Remington Model 870 と、 Mossberg Model 500 とで人気を三分した米製ポンプアクション銃。
その嘗て見せた勇なる姿は見る陰もなく、どーこもパーツ扱ってやがらねー!
ちなみに日本ではM870一強ですが、本国ではM500とで二強です。
猟銃でもガラパゴっている日本ですが、その原因として某店が大量にM870を仕入れて安く売ったから主勢を決したとか、銃把より引き金が遠いM500の設計が日本人に馴染まなかったとか色々な説を聞きます。どれも本当臭いんですが。
ともかくWinchesterのModel1200からのシリーズも、あちこちの軍隊に採用されている系譜なんですけどねぇ。いや、そんなされてないっか。
でも、独立していたWinchesterももうないもんだから、Winchesterの替えチョーク規格であるWinChokeの品物なんてほとんど見当たらない状態で、その中で ライフルドチョークなんて見かけないもんだから、最終的に自分で輸入することにしたんですね。
初めての「武器」を個人輸入するということで、ドキワクで進めてみました。
ただ、結局は何もせず手に入ってしまったんですけどね。
チョークというものがピンと来ていない人のための説明も若干織り交ぜながら進めます。
まず、散弾銃のチョークというものが如何なるものであるか。
散弾銃は、散弾を飛ばす銃であるために、それを合理的に行えるようにライフルにはない装備として、チョークというものがあります。
これは集弾性の調整のために銃身の先端部分の内径が狭められている部位のことを言い、12番で言えば18.5mmであるところを17.5mmなどにしたりするものとなります。
概ね、散弾を発射すると35m先で直径1m程度のコロンを形成しますが、銃身の先端を絞れば絞るほどより中心部に寄りまして、その寄り具合の調整を行うものと見ればよいようです。
ちなみにその特性上、逆に「何m先で直径1m程度になるか」という表現をしているところもありますが、基本的に言っていることは同じです。
詳しいお話については、こちらが参考になります。
http://www.shotgun-shooters.net/tech/tech-001.html
絞りの全くないものがシリンダーとなり、
その間に3段階ほどありますが、状況に応じて使い分けられます。
比較的長い射程距離となることが想定されるトラップ射撃ではフルチョーク等を
比較的短い射程距離となることが想定されるスキート射撃ではシリンダーに近いチョークを利用します。
意外にも銃身長ではあまり散弾の広がりに違いが出ません。
一方、スラッグ射撃では、シリンダーやシリンダーより一段階絞ってあるインプシリンダーを利用しますね。
教科書には「すべての銃でスラッグは安全に発射できる」と書いてありまして、1,2発でただちに問題が出ることはそうないようですが、やはりチョークの絞りがきついと銃身の破裂につながりやすいという話はよく語られており、かなり勉強なさっておられる銃砲店さんも「出来れば銃身も短いスラッグ用のものを使って欲しい」とまで仰ります。
なお、チョークは用途が決まっているトラップ銃やスキート銃、ボルト銃、スラッグ銃身などではそのほとんどで銃身そのものを肉厚にしてあり変更できませんが、スポーティングや、ポンプや自動銃の汎用な26インチ銃身などでは、ねじ込みの交換式チョークにより好きなチョークを選択することができることが多いです。手に入るならばですが。
うちのWinchester Model 1300 も交換チョーク式銃身を持っており、もしなんなら銃身ごと変更して、20インチ~22インチ程度のスラッグ銃身にしたりすると固定チョークとすることも出来ます。
で、今回のライフルチョークは何かと言うと、8cmくらいの長さでインプシリンダー(シリンダーより極僅かに絞りがあるスラッグも撃てる汎用性の高いチョーク)くらいのチョークに対して、ライフリングを切ったものとなりまして、弾に回転をかける専らスラッグ弾を撃つ為のものとなります。
これを利用することにより長射程、高精度(かつ高価)なサボットスラッグ弾も撃てるようになりますが、但し専らサボットスラッグ弾を撃つために作られるハーフライフル銃には精度で及ばないとも言われる程度のものとなります。
(なお、散弾を撃とうとすると、散弾が詰まったカップに回転がかけられ、洗濯機の脱水よろしく壁面につき、そのまま銃口から飛び出すと輪っか状に散弾が散ってしまうので、ライフルドチョークを付けている、もしくはハーフライフルの各銃では散弾を撃つのは非合理的です。)
今回、Svarog製のZveroboyで作った弾を回転かけて撃ちだすといいらしいという話を聞いたので、米アマゾンを見てみたら自分なりには貴重品なWinChokeのライフルドチョークが出てたので、これを買っておこうとなった感じでして、結果的には、元々汎用性が高いチョーク交換式銃身を持つポンプアクション銃の幅を更に広げるためにこれを買い求めた格好にもなりました。
ただまー…Zveroboyは、サボット弾ではない通常のスラッグ弾を作る鋳型なんで、銃砲店さんなんかは、「普通のスラッグ撃つのにライフルドチョークなんていらないよ」なんて言い切っちゃったりもされたりしますが、実際それも経験があってのことなので、よくあるRemington RXPなどじゃ差が出ないのかもしれませんね。
確かにそこらへんで差が出たって話聞かないなぁ…。
つーても、これはR&Dな話なわけでありまして、自分で試してみないことには。
さて、そんなわけで、今回購入したブツはこれです。
Carlson's 40040 Winchester用ライフルチョーク #12 用 です。
純正のライフルチョークはざっと見、手御ごろなところでは見つけられなかったので、こちらでなんとかということで、こちらを選択。
Item(s) Subtotal: JPY 5,430
Shipping & Handling: JPY 2,120
Total before tax: JPY 7,550
お値段は、これでも国内流通に入ってきたのを見つけて買うより遥かに安いんですけどね。
で、このチョークチューブなんですが、立派な武器の一部なので、通産省による輸入許可が必要なものとなりまして、そのあたりは以下に書いてあります。
https://www.meti.go.jp/policy/external_economy/trade_control/03_import/17_buki/index.html
こちらの93.05でして、事前に輸入承認を得なきゃいけないんだろうなーと、通産省に電話してみますと、いるとのことで書類提出についていくつか質問をしまして
- 輸入承認に手数料は不要
- カタログはWebなどのコピーでよく「どのようなものか」が読み取れることが重要
- 明細書と有資格を証する書類の写しは不要
と返答を得られましたので、書面を作ろうかなーと思ったところ、個人使用による特例というのがあり、その場合には輸入承認は不要という情報が得られたので、再度確認のために、経産省に電話…
- 確かに個人使用の場合には特例により承認が不要となる場合もある。
- ただこの電話でこれから輸入するものがそれに該当するかはわからない。
- 税関に入ってきて我々がどのようなものか把握できれば答えられる。
- その場合葉書がいくのでそれを見て対応して欲しい
ということで、ともかく所持許可者が自分の銃のパーツを注文する場合は、違法なブツ以外はまずは注文しちゃえばいいようなわけで、注文して追跡情報を毎日見ながら待っていたらば、そのまま税関通り抜けてうちに届いちゃったんですね。
うーむ、よくわからない。
ともかくそのまま届いちゃうこともあるし、税関で引っかかっても個人使用の特例で通ることが大半らしい?し、だめでも輸入承認通せばよいということで、自分の銃に適合するとわかっており、フルライフルバレルや、未改造の弾装などでなければそのまま注文してしまえばよいようですね。
このように線条が切られておりまして、これがライフルドチョークです。
これを利用することにより弾が回転して発射されるようになるので、トルネードサイクロンショット養成ギプスと名付けました。
チョークをアメリカのショップから輸入しようとしたのですが、日本への出荷を断られてしまっています。
返信削除購入したショップを教えていただけないでしょうか?
すみません、返信が遅くなりました。
削除米Amazonにマケプレ出店している WhyNotOutSideさんです。
注文時、「これ、ちゃんとそっちつくかどうかわからないけどいい?(意訳)」とご連絡も頂きまして、「日本は輸出規制対象外だから送っちゃって!前に、よく事情を知らないそっちの税関職員がリジェクトしたことあったけど、その時も私は泣かなかったし、返金も要求しなかった!(意訳)」とお伝えしまして、お送り頂いた流れです。
その後、Ebayの送料表示のあるチョークチューブも買っておりますので、届いておりますので、そちらもご健闘ください。
最近、Twitterの @GrayBlu67056604 さんという方が、代理購入もして頂いているようですので、あまり取り扱いの少ない商品でしたら、その方に相談してみるのもよいかと思います。
上手く、手に入ることをお祈り申し上げます。